メタボリック症候群と歯周病
メタボリック症候群とは?
お腹ぽっちゃり肥満、りんご型肥満とも言われている内臓脂肪型肥満。
これに高血糖・高血圧・脂質異常症のうち2つ以上の症状が一度に出ている状態をいいます。
単にメタボともいわれますが、内臓の周りに脂肪が付いてしまった状態をいいます。
この内臓脂肪は糖尿病や高血圧症、高脂血症などの様々な生活習慣病を引き起こします。
これらの症状がいくつか重なることで血液がドロドロになり、血管が詰まりやすくなるのです。
結果、動脈硬化が進み心臓病や脳卒中などの命にもかかわる病気になる可能性が高まるのです。
2008年4月から始まった特定健診。
一般にはメタボ健診ともいわれ、この様な危険な状態を未然に防ぐことを目的としています。
40〜74歳までが対象ですが、基準として腹囲が男性85cm、女性90cm以上BMI25以上の人は血糖、中性脂肪及びHDLコレステロール、血圧、喫煙習慣の有無から危険度によってクラス分けされて保健指導の対象となります。
歯周病との関係?
歯周病は歯周病菌による感染症です。
お口の中の清掃状態が悪いと歯周病菌が歯肉に炎症を起こしてしまいます。
さらに進行すると歯を支えている周りの骨(歯槽骨)を溶かし、終いには抜けてしまう恐ろしい病気です。
歯肉の炎症がひどくなると出血がしやすくなります。
歯周病菌が血液中に入り、全身に回って心臓病や脳卒中、糖尿病などを起こすリスクが高くなるのです。
また、近年メタボの人は歯周病にかかりやすく、歯周病はメタボの進行を悪化させることがわかってきました。
歯周病予防はメタボの予防にも大きく関わっているのです。
歯周病の予防がメタボも予防
歯周病もメタボもかからないことが大切です。
しかしながらかかってしまったら初期のうちの予防、治療を心がけましょう。
歯垢(プラーク)をコントロールしましょう
プラークコントロールとは歯周病の原因である歯垢(プラーク)を残さないようにブラシでコントロールすることです。
食後の歯磨きはもちろんのこと、プロの力でないと落とせないバイオフィルムや歯石などの汚れも定期的に取ってもらいましょう。
3ヶ月に1度の定期検診が大切です。
よく噛んで食べましょう
良く噛んで食べると、唾液がたくさん分泌されます。
お口の中の細菌や汚れを洗い流してくれるのでむし歯や歯周病、口臭の予防になります。
また満腹中枢が刺激されることで食べすぎが抑制され、メタボの予防にもなります。
生活習慣を改善しましょう
食生活の改善、十分な睡眠、禁煙、適度な運動など、規則正しい生活を心がける。
規則正しい生活は健康の基本なのです。